島根県のある支流の最上流に隔離された非常に小さな生息地において、すべてのイワナ(ゴギ)の背鰭が奇形になっているのを発見した(1)。下流には砂防堰堤があり、本流を通して他の支流と往来することは不可能である。奇形の原因は特定できていないが、小集団化による遺伝的劣化が生じているのかも知れない。現在、この支流の河畔林は伐採され、絶滅したという噂。世界南限のイワナ(キリクチ)が生息する沢でもこのような奇形魚が出現し、それらは生存率が低いことが知られている(10)。![]() |
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上あごの無いイワナ、いわゆる“狆頭”は近親交配などの遺伝的劣化によって生じる可能性がある。Learyらによると、狆頭(truncated upper jaw)などの奇形魚は、左右非対称の個体が多く、それらは遺伝的多様性が低いという(2)。上の二つの写真は降海型のオスで、おそらく狆頭イワナが二次性徴によって鼻曲がりになったものと思われる。まるで、イルカのような顔。秋田県のある沢では、滝の上流域で狆頭イワナの出現頻度が高いことが知られている(3)。下の写真は2011年11月に秋田の某沢で撮影したもの。その他、狆頭のサケも報告されている(4)。 ![]() ![]() |
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目が飛び出たアマゴ(左)と下あごが短いアマゴ(右)。いずれも自然河川で見られたもの。特に、下あごが短いアマゴは、低頻度であるが毎年出現する。これらの奇形(?)の原因は不明である。 ![]() ![]() |
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アルビノ(白子)ではないが、体色が薄くまだら状のオショロコマとイワナ。知床半島先端の原始河川でも見かけたが、なんとなく砂防堰堤上流で多い気がする。このような色彩異常はサケ科魚類全般に起こりやすいタイプの奇形のようで、イワナ(5)、オショロコマ(6,7)、サケ(8,11)、カラフトマス(9)で報告されている。 |
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![]() ポン幌萌川(オショロコマ) |
![]() 羅臼川(オショロコマ) |
![]() オキッチウシ川(オショロコマ) |
![]() 音別川(イワナ) |
![]() 音別川(イワナ) |
![]() ベーリング海(サケ) |
こちらは奇形ではなく寄生虫。調査中に自然河川で見かけたもの。 |
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